山陽本線が不通になった時に呉線の貨物が迂回してくれればいいのに、
って思うことってありませんか?
今年11月6日にセノハチのあたりがその状況になりました。
セノハチとは瀬野と八本松の間のことです。
ここはかなり高低差があって、
ちょいちょい山陽本線がトラブルを起こす場所です。
山陽本線は貨物がたくさん走っているので、
トラブルも多いのは仕方がないのですが、
利用者が多い路線なので困ってしまいますよね。
今回のトラブルでもJRのHPでは、
この区間を移動する列車が停車中の表示でした。
たくさんの駅に止まっていて動かなかったですね。
電化もされているのに何故呉線に貨物列車が走れないのか気になります。
そこで今回は電車について調べました。
どうやら呉線は第二種鉄道事業路線ではないことが原因のようです。
その他の理由もまとめてみました。
①第二種鉄道事業路線ではない
呉線は路線の区分により貨物を移動させることができません。
JR貨物はどの場所でも通過できるという訳ではなく、
こちらの路線は通行区間外になっています。
情報源はU-NEXT契約で見られる鉄道雑誌です。
しかし、加古川線や山陰本線の一部分が入っていました。
そこでJR西日本に直接確認したという情報を発見。
ですが、良い返事はいただけなかったようです。
地震や大雨等の緊急用として使用することはあるようでした。
実は、昔走っていたようです。
軸重がかかるC59等も走行していたとのこと。
では、いつ変わってしまったのでしょうか?
それは1986年の11月です。
ダイヤ改正の折に貨物列車が廃止されていて、
そこから2023年まで37年程走っていない計算になります。
そのため運転ができる人がいなくなってしまっているようです。
再び運行するためには線形を確認しなければなりませんし、
速度制限があるためそのマニュアルも必要です。
なにせ呉線は単線なのでそこも難しいところかも。
他にも旅客会社指導役運転士の指導が必須になってきます。
貨物列車の指導役運転士への勉強をしなければならないとのこと。
また指導役運転士から一般の運転士への教育を受けなければなりません。
何もない状態から用意するためすぐに切り替えることができないのです。
何年もかかって準備をしてようやく走らせることができるようです。
これではトラブルが起きた時にすぐ対応という訳にはいきませんよね。
他にも詰まりが発生するためという事情があるようです。
②つまりが発生する
呉線の「水尻駅」や「かるが浜駅」、
「川原石駅」は8両までしか入ることができません。
これは旅客列車の規格です。
それだけでなく他の駅も12両以下とされています。
また、機関車ではない貨車は7両連結が限界です。
これよりも長い列車を運行すると「詰まり」が起こります。
本線は25両も繋げられますから全く違う状況ということがわかるでしょう。
そのため臨時で利用するということが難しいのです。
また天神川~海田市駅までは高架化がされています。
線路を移設した際に呉線への分岐がなくなったようです。
上り列車が貨物線から直接入ることができないとのこと。
そもそも乗り入れができないといったことも影響していました。
しかし、過去には瀬野から八本松の間で迂回運行したことがあるようです。
その時は普段呉線を運転している人が運転士だったとのことでした。
ダイヤも偏っていたため詰まることはなかった様子です。
このように特殊な環境でのみ走らせることができるようです。
また、単線であることも関係しているようでした。
③単線のため
上記でも少し触れましたが、
呉線は電化されているとはいえ全線が単線です。
特に三原駅は速度を落として保線の手間を減らしていたり、
金銭面でもハードルがあります。
JR貨物は後回しにされがちでもあるのです。
ローカル線なので開発や支援が得られないと考えられます。
で西日本側に要望を出せば改善されるかもしれないですね。
まとめ
呉線が貨物列車の迂回運転をすぐにできないのは、
第二種鉄道事業路線ではないからでした。
今のままでは変電所の容量も足りないようで施設が十分ではないようです。
要望が多ければ変わっていくと思いますから、
便利になってくれるといいですね。