アラフィフというと子供も成人を迎え自立して、
自分自身の人生を考える余裕が出来てきますよね。
そんな時にパートナーとこのまま生活していく事への漠然とした不安や、
これまでに我慢し続けてきたことへの不満を感じる人もいるかもしれません。
しかし、アラフィフ専業主婦の離婚にはリスクが多いのも事実です。
リスクとしてあげられるものは以下の様な事です。
- お金のリスク
- 再就職のリスク
- 一人で生活する精神的リスク
DVを受けたり、借金を背負ったりといったりはないけど、
一緒に過ごしてきた時間で感じてきた不満が積もり積もって…。
そういう細かい罪化せねも離婚を考える理由かもしれません。
ただ、離婚を踏み切る前に一度よく考えてみませんか?
今回はアラフィフ専業主婦の離婚のリスクについてお伝えしていきます。
専業主婦の離婚が貧困になりやすい理由
まず離婚して大きな問題になりそうなのがお金です。
勢いで離婚したがために貧困になってしまう女性も多く、
ここはよく考えないといけません。
お金のリスク
さて、専業主婦の離婚のリスクとしてあげられるお金の問題。
主に社会保険についてお伝えしていきます。
専業主婦の方なら夫の扶養家族になり、
社会保険をうけていた人が大半だと思います。
離婚をすることで家族ではなくなるため、
扶養から外れることになります。
つまり自分で負担をしていく事になります。
健康保険について
夫が会社員であれば、会社で健康保険に加入していると思います。
妻が扶養家族になっていれば、世帯主1人分の保険料で
扶養家族全員の保険料を払っていることになります。
1人分の保険料が給与から天引きされることで、
扶養家族全員が保障を受ける事が出来るのですから、
とてもお得な制度と言えるでしょう。
離婚すると妻はそこから外れる事になります。
妻は離婚後に自分を世帯主とする「国民健康保険」か、
就職したらその会社の「健康保険」に加入することになります。
また、国民健康保険は扶養家族という考え方はないので、
加入する人数に対して保険料(世帯所得)を納めます。
※現在夫が自営業者であったりして、
もともと国民健康保険の場合はこの話は例外です。
公的年金について
公的年金についても健康保険と同じことが言えます。
妻は夫の扶養に入っていると「第3号被保険者」となり、
国民年金の保険料を支払わなくても、
夫が会社で厚生年金に加入していれば老齢基礎年金の受給ができます。
離婚後は自分で国民年金に加入するか、
会社に所属し「厚生年金」に加入します。
年金に関しては「年金分割制度」といって婚姻期間中の
「厚生年金、共済年金」の部分に関しての分割ができる制度があります。
離婚から2年以内に自らで申請が必要になります。
この様に専業主婦で夫の扶養に入っていた場合、
そこから外れるという事は、その後世帯主は自分に切り替わります。
これまで支払わなかった社会保険を支払っていく事になるので、
当然ですがかなりの金銭的負担が出てきます。
また切り替える手続きはもちろん年金分割制度などを利用する際は、
自らで申請が必要になるため漏れがないよう調べて手続きする事が重要です。
再就職の難しさというリスク
離婚をして扶養から外れるとお金の問題は深刻です。
負担するお金が増えるだけでなく生活費も必要になります。
子供が自立していたとしても、今後の自分の生活費もあるので、
仕事を探す人が殆どではないでしょうか?
実際、社会保険を支払うにしても会社に所属していた方が、
会社が共に負担してくれるという面で安心です。
ここで重要になるのが職探しです。
若い頃であれば職種も求人も多いですが、
年齢を重ねる毎に就活が難しくなる点です。
結婚を機に寿退社してからのブランク期間が長ければ、
就活の難しさは想像できると思います。
ただ、家事や育児に取り組んできた上で、
専業主婦はコミュニケーション能力や対応能力に優れているので、
そこを上手くアピールすれば職種によっては再就職も可能です。
また子育てが落ち着いているアラフィフだからこそ、
「時間に余裕がある」という点においては、
企業が安心して仕事を任せられるポイントでもありますよね。
求人の枠が若い時よりも少なくなるのは確かですが、
アピールポイントをしっかりと踏まえて、
企業とのマッチングを成功させることは十分可能です。
ただ、そこには色々と工夫や苦労が必要になるため、
このようなリスクがあるということをしっかりと受け止める必要があります。
「それでも離婚」へ踏み切る人と、
考えずに踏み切ってしまう人では、
その後心構えが大きく変わりますよね。
こんなはずじゃなかった…にならないために事前の調べが必要です。
今回は社会保険などについての離婚後のお金の変化をお伝えしましたが、
アラフィフ専業主婦の離婚の場合は金銭的な面で、
さらに多くのリスクがあると思います。
一度、離婚後のお金の流れをシミュレーションするのはとても重要です。
今後の住まいや仕事のことも含めて考えてみましょう。
専業主婦が離婚して後悔すること
冒頭にもお伝えしたように、
DVや借金を背負うなどの大きな理由ではないけど、
漠然とした不満が解消できず離婚を考えている人も多いでしょう。
子供が自立して生活が変わった時にも離婚を考える人も多いようです。
自分にとって耐えきれない程の大きなストレスの場合は別ですが、
もしかしたら生活の変化に慣れてないため、
居心地が悪いのであれば少し様子を見るのも手です。
一人で生活することの精神的リスク
アラフィフでの離婚を経験された体験談で
多くみられるのが下記のような感想です。
「離婚をした当初はスッキリして快適な生活だったが、
だんだん一人で生活する事の寂しさに後悔した。」
「自分の素を見せられる人がいない。」
「生活の細々としたことを相談できる人がいない。」
「生活費が足りないことがストレスになる」
「老後が不安」
「楽しそうな家族を見るとひがんでしまう」
離婚したことによる後悔は、
お金の事だけでなく精神的後悔があるのも事実のようです。
まとめ
アラフィフの専業主婦の離婚はリスクの方が大きく、
いざ離婚に踏み切っても後悔する人も少なからずいます。
お金や再就職の不安、一人で生活することのリスクなど、
離婚することでさまざまな心配ごとが増えてしまい、
一気に老けこんでしまった…という人もいます。
私の知人にアラフィフで離婚した人がいますが、
離婚に至るまでの調停やお金の問題で心が疲弊したと言っていました。
「お金」については、専業主婦の離婚で最も多くあがるリスクです。
また、友人は50を過ぎて離婚しましたが、
実家には帰れず、生活費を稼ぐためにお昼はスーパーのレジ、
その後、深夜までお弁当屋さんでパートしています。
今のところまだ大丈夫ですが「年々しんどくなる」とこぼしていました。
無理がきかない年齢になっているので心配です。
彼女の場合は旦那の浮気グセと金遣いの荒さが離婚原因でしたので、
「たとえしんどくても離婚してよかった」と言っていましたが、
「離婚は一人で生活していくという覚悟が必要」とも言っていました。
今回は社会保険の事をお伝えしましたが、
離婚後の生活費や住まいなどを踏まえて念入りなシミュレーションが必要です。
離婚をするのは結婚の何十倍も大変・・・なんて話を聞きます。
本当にその通りなのでしょう。離婚届に判を押せば終わりではないはずです。
一度しかない人生だからこそよく考えて行動することが一番です。